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第一話 テンションロッド
今回は日産社のフロントに多く採用されている、ストラット方式のサスペンションについてお話したいと思います。
ストラット方式は構成パーツが簡素なこととその設計の自由度からFR駆動車のフロントに多く採用され 現在でもS15シルビアは基本設計をS13シルビアから継承しており、ジオメトリーの変更で 素晴らしいコーナリング性能を得ています。
さて… こんな話をしていても「たいくつ」だと思うのでスポーツパーツのお話をしましょう。 今回はテンションロッドですが巷にはピロボール式テンションロッドなるものが多く売られています。 なぜピロボールなのでしょうか?
テンションロッドはロアアームが前後に動くのを抑制する役目と コーナリング時にIN側とOUT側タイヤのトーインを適正に保つ役目があります。 つまり、ブッシュのヨレを上手く利用してトーコントロールをしているのです。
しかし、これには欠点があって、ワイドタイヤや強化サスペンションにした場合 ブッシュのヨレがブレーキング時のトーアウト化やわだちにハンドルを取られるなどの症状を発生させてしまうのです。 要は純正で設計されたものを変える場合バランスが大事、ということです。
ストラットはその構成からテンションロッドの動きによってトーインからキャスター、キャンバーまで変化してしまうので 車高短、ワイドタイヤ、強化サス、と言った場合はテンションロッドブッシュの強化やピロボール化は必要不可欠になってくるのです。 これに伴い、ロアアームブッシュやショックアッパーマウント等も強化する必要が出てきます。 又、ゴムブッシュは劣化によるヨレがわかりづらく、旧車などブッシュ類を全て新品にしただけでもシャキッ!としたりします。 又、売られているテンションロッドの中には価格を優先しているせいか ピロの強度が足りないものもありガタや折損などの危険も十分にあります。 ピロボールには仕様荷重があり、テンション部分には最低でも2倍程度の強度が必要となります。
テンションロッドなどは色々なメーカーから販売されていますが買う側にも予備知識が必要なこともあります。
皆さんも事故にならないようによく選んでから購入・装着して下さいね。
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